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研究論文
研究領域

ハード・ソフト融合型リスクマネジメントシステムの開発

  • 高度に情報化された社会に成長した現代社会における防災対策は、ハードな防災対策とソフトな防災対策を融合させ、さらに階層レベルを考慮してリスクを相互に負担し、全体としてリスクを軽減化させるようなリスクマネジメントの考え方を導入することが重要である。この研究領域5では、そのための手法の検討とシステムの開発を行う。2006年度の研究として、ハード・ソフト融合型リスクマネジメントシステムの開発を目的として以下の研究を行った。
    (1)耐震鉄骨フレームのリスク軽減の方策についての研究
    耐震鉄骨フレームのリスク軽減の方策についての研究では、損傷制御構造の一つの形式であるサステナブルビル構造システムにおいて、制振部材としての座屈拘束ブレースは、極めて稀な地震後に交換することになるため、ここでは、地震が構造物にもたらすリスクを定量的に計測することを目的とする。

    (2)サステナブルビル構造システムの研究
    サステナブルビル構造システムの研究では、これまでに、柱梁接合部の力学的特性を明らかにし、力学モデルを構築した。また、立体架構としてのシステム成立、接合部と座屈拘束ブレースの条件の違いにより構造全体の性能を決定できることも解析により実証した。本年度は、サステナブルビル構造システムにおいて重要な要素である鋼棒とブレースに着目して解析を行い関係性を把握する。

  • 本年度の研究成果として、最大値記憶型センサを座屈拘束ブレースに取り付けサステナブルビル構造システム部分架構モデル実験を行った結果、最大値記憶型センサを設置することで地震などによって発生した構造物の変形を把握できることが分かった。また、サステナブルビル構造システムにおいて、重要な要素である鋼棒とブレースに着目して解析を行った結果、設計法として鋼棒は梁断面に納まる最大の断面積、ブレースは架構全体に対するブレースのせん断力分担率に応じて設計することを提案した。

  • 今後は、損傷制御構造の一つであるサステナブルビル構造システムにおいて、接合部の重要な要素である鋼棒の断面積を変化させた実大T字型実験を行い、その挙動を確認する。また、床付きの縮小部分架構実験について研究を進める必要がある。

  • ■論文発表・学会発表等■

    1 2007年国際会議,学会研究発表等

  • 島有希子・平田倫央・加藤貴志・前田親範・岩田衛:サステナブルビル構造システムに関する研究−部分架構実験−.日本建築学会大会学術講演梗概集,2007.8

  • 2 2007年2月,神奈川大学工学部建築学科,卒業研究・修士論文梗概集.

  • 島有希子:サステナブルビル構造システムの構法解析.神奈川大学工学部建築学科,卒業研究・修士論文梗概集,2007.2
  • 平田倫央:サステナブルビル構造システムに関する研究 −複数の柱部材と床部材の設置による柱梁接合部の影響−.神奈川大学工学部建築学科,卒業研究・修士論文梗概集,2007.2